おすすめの漫画 『大正処女御伽話』

大正処女御伽話 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

大正処女御伽話(タイシャウヲトメおとぎばなし)について。

ニコニコ静画で上位にランクインしていたので、気になって試し読みしたところ、おもわずハマってしまいました。ちょうど新刊(4巻)が発売になったので注目されていたみたいです。

試し読みだけではもの足りなかったので、すぐさま4巻までを電子書籍で購入。書籍版は品薄で手に入りにくいみたいですが、こういうときホント電子化のありがたさがわかります。コレクションアイテムとして本や映像作品をモノとしいて手元に残したいという気持ちもわかりますが、その手軽さから最近のぼくはデジタル化されているものを買う傾向にありますね。

出版サイト ジャンプSQ.│『大正処女御伽話』桐丘さな

あらすじ

タイトルの通り、時代設定は大正時代。大金持ちの家に生まれた主人公 志磨珠彦は交通事故の影響で右手が不自由な体となってしまいます。跡取りとして価値がないと判断された珠彦は父親から死んだ者同然扱いされ、千葉の別荘でひとり隠棲生活を送ることに。

このあたりは冒頭でさらっと描かれているのですが、短い描写ながらも珠彦の家柄が金と権力に執着している人たちばかりで、彼が愛情に希薄な環境で育ったことが強調されています。

そんな珠彦の嫁として千葉の別荘に現れたのがヒロインの夕月(ゆづき)。彼女は珠彦に、借金の形として珠彦の父に買われたこと、珠彦の身の回りの世話をするためにやってきたことを話します。

事故のせいなのか、それ以前からの家庭環境のせいなのか、自らを厭世家(ペシミスト)と称し、すべてに無気力で諦めたような言動、行動をとる珠彦。夕月に対しても最初は疎ましい感情しか持てず、すべてが煩わしそうな態度なのですが、夕月が向けてくる愛情、健気さに触れていくうちに彼本来の持っていた誠実さ、優しさがだんだんと垣間見えてくる。といったお話になっています。

厭世家と金で買われた嫁、大正という現代とは異なるモラルの時代設定。かなり複雑な背景を想像させながら珠彦と夕月の生活が始まっていきます。正直、最初の3話くらいまでのエピソードでかなりインパクトを受けた記憶がありますので、気になった方はまずは無料の試し読みをしてみてはいかがでしょうか(上にリンクを貼ったジャンプSQのサイトからでも1話が読めますよ)。

感想

作中1巻では珠彦17歳、夕月14歳だと紹介されていますが、ふたりともとてもそんな年齢には思えない程しっかり者で、やはり行動とかにはどこか思春期らしい幼さはあるんですが、なんというか、現代人にはあまりないストイックさ、自制心が強いというんでしょうか、そんな印象が強く大正っぽさを感じます。あくまでぼくのイメージですけどね。

男性目線で考えると、夕月の健気さが可愛くてしかたがないって読者はおおいとおもう(ぼくも実際そうですし)のですが、でも珠彦の成長にもすごく共感を感じます。

イジイジと自分の殻にこもってしまって出口が見つからない状態。珠彦ほど根深くはないですが誰にでもあるとおもうんですよね。そこから一歩を踏み出して成長していく、大切な人のために頑張るって姿勢は、漫画やアニメでは良くありがちですけど、作品全体のテーマの一つになっているとおもうので、やはり丁寧に描写されているものは読み応えがあります。

3巻あたりからは二人の心の触れ合いを描くというよりは、すでに確固たる信頼と愛情が生まれた珠彦と夕月が、外部からの障害に立ち向かっていく感じになってくるのですが、ちょっと急展開な気もしていて、あまり不穏になりすぎないよう期待してます。

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